6月3日の試合
千葉 003100001-5
広島 00300210X-6
広島 00300210X-6
勝 一岡2勝2敗1セーブ 負 松永1勝1敗
本塁打 清田3号
鈴木11号 バティスタ1号 松山3号
鈴木11号 バティスタ1号 松山3号
エルドレッドが放つ超ド級の大ホームランなどは、その代表的なものだろう。
しかし、そんなホームランをも凌駕して「今後のペナントレースの行方を一変させてしまう」ホームランというものもあるんだと、6回裏にバティスタの大飛球がバックネット横のスタンドに吸い込まれるのを茫然と見送りながら思った。
「なんと…!」
そんな断片すらことばにならず、叫び声がもれただけだった。
状況が状況だ。
前日に育成から支配下選手登録されたばかりの選手が代打で登場して、いきなり逆転の大ホームラン。
この場面で絵に描いたような結果が出せるとは、「神ってる」には慣れっこのファンもさすがに度肝を抜かれたことだろう。
こんなショックを、かつて経験したことがあった。
ヤクルトスワローズのボブ・ホーナーが出現したときだ。
FA宣言したものの高額年俸がネックとなってどの球団も獲得に動かず、浪人するところを1987年にスワローズと契約したバリバリのメジャーリーガー。
そんな話題性もあって騒然としたなかでのデビュー戦(5月5日の対阪神戦)で、さっそく初ホームランを放つと、次戦では1四球をはさんで3本のソロホームランをスタンドに放り込んだ。
そのどれもが、ボールが潰れるかという桁外れのホームランで、観客は興奮するどころかバリバリのメジャーリーガーの破格の破壊力を息をのんで見守るしかなかった。
あのときの衝撃を、バティスタがダイヤモンドをまわっている姿を見ながら思い出していた。
「とんでもないヤツが現れた」
片やバリバリのメジヤーリーガー、片や年俸500万円の育成上がりという好対照に苦笑いしながら、そんな驚きを噛み締めていた。
緒方監督が「まだ即戦力とは考えていない」といっているように、まだ未知数なところはあるのだろう。
しかしとてつもない素材であることに間違いはない。
いま、あのときの驚きは、高揚感をともなった当惑に変わっている。
このバティスタがあらたに加わって、はたしてカープはどこまで強くなってしまうのだろうか…、という。
試合は、腰痛から復帰の野村がピリッとせず、122球を要して5回4失点。3回に鈴木のホームランなどで同点にしてもらってすぐに失点する悪い流れをつくってしまったが、バティスタのホームランに救われた。
欠場の菊池にかわって二塁に入った安部が猛打賞の活躍。
この試合の私的MVPは、いうまでもなくバティスタです。
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