6月6日の試合
広 島 000100300-4
北海道 020001000-3
北海道 020001000-3
勝 薮田5勝1敗 負 宮西2敗 S 今村1勝1敗10セーブ
本塁打 新井6号
ノーアウトから四球で会沢が四球を選んで出塁すると、カープベンチは即座に代走に上本を起用。それが功を奏することになる。
つづく田中のセカンドゴロで二塁封殺を狙った杉谷が二塁に入ったショート石井に送球しようとしたものの間に合わないと判断、からだを反転させて一塁に送球したがバランスをくずして悪送球に。
これで田中がランナーに残ったばかりか、ボールが転々とする間に走者はそれぞれ進塁してノーアウト二、三塁の絶好のチャンスがカープに転がり込んだ。
ここで菊池が放ったセカンドゴロの間に三塁走者が帰ってカープは難なく1点を返した。
菊池の打球はボテボテというものではなく、前進守備を敷いていれば本塁でタッチアウトは可能だったが、ファイターズベンチは手を打たなかった。
つづく丸にレフト前へのタイムリーヒットが出て3対3の同点。4番鈴木はライトへのフライに倒れたものの、エルドレッドが低めのフォークボールをうまくためて拾い上げ、レフトライン上に落ちるタイムリーヒット。
これでカープは逆転し、そのまま逃げ切った。
ふりかえってみれば、2回裏のファイターズの先制点もノーアウト二、三塁の場面で三塁内野ゴロであげたものだった。
この場面でカープは先制点を阻止するために本塁タッチアウトを狙って前進守備を敷いていた。
ただ、ゴロが高く弾んだために帰塁をゆるしてしまったのだが、手は打っていた。
攻撃でも守備でも、ケースバイケースで手をうっていたカープと、こまねいていたファイターズ。
それがそのままゲームの帰結につながってしまったような試合だった。
*
このカープ勝利への流れを生んだのが、4回の1点だろう。
これが地味に存在感をはなっていた。
そう新井のソロホームランによる1点だ。
これが反撃の布石となったといっても過言ではない。
この試合で新井はホームランをふくめて4打席2安打1四球1打点1得点の活躍。
6回には今シーズン2個目の盗塁も決めるなど、覇気あるプレイを見せた。
中国新聞のコラム「球炎」によれば、2軍落ちした堂林に代って「俺じゃだめなんですか」と首脳陣に直訴した「一軍の責任(感)」からの、新井らしい集中力と発奮だったようだ。
コラムには、編成上の都合から、調子が上向いていた堂林の登録を抹消したことで、「ナインにはどんよりムードが漂った中」で新井は前言を首脳陣に問い掛けたとあった。
ならば私も首脳陣に問いかけたい。
「なぜ堂林にかわって登録されたのが白濱(捕手)なんですか」と。
正直、逆転に湧くベンチのなかに白濱がいるのを見かけたとき、なんともいえない違和感を覚えた。
「編成上の都合」が白濱を入れるための堂林抹消とすれば、首脳陣のセンスを疑うし、もしそれが球団上層部からの圧力であったとすれば、チームには将来的に“もどんよりムード”が霞のように漂うことになるだろう。
それはあってはならないことだと思うのだが…。
*
この試合の私的MVPは新井貴浩選手。
ゲームでの活躍もさることながら、チームのことをおもんぱかって首脳陣に直訴したキャプテンシーというか“ベテランシー”に敬意を表して。
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