2016年11月9日水曜日

「黒田博樹の伝説は終わらない」


この投稿のタイトルとなったフレーズが、昨夜呉線の列車の車中でふっと頭をよぎっていました。

黒田博樹がカープに入団したとき、カープ大野寮の寮長だった吉田隆禎さんのお宅を訪ねた帰りのことです。

黒田博樹は引退し、もうマウンドで投げることはありません。
しかし、ある人物がその不在によって逆に存在感を増していくように、彼の伝説もこれからますます大きく、そして陰影を濃くしていくことでしょう。

吉田さんとのお付き合いはどれほどになるでしょうか。
たしか「カープ猛者列伝」を書いたことでカープの関係各位との縁ができはじめたころでしたから2000年前後のこと。かれこれ20年あまりになりますか。

拙著「黒田博樹 男気の証明」にも登場されますが、「(この本が世に出てから)あちこちからお呼びがかかって大変なんよ、堀さん」と、うれしいことをいってくれるような方で、いうならば「気配りのひと」です。

また「人情のひと」で、涙もろいところがある。
彼の涙を、ぼくは何度見たことでしょうか。

寮で世話していた選手が一軍にあがると喜んでは涙し、芽が出ず若くして退団する選手のために嘆いては泣き、退職する自分を見送ってくれた仲間たちに感謝しては号泣し…。

野球で鍛えた大きなからだとはいえ、どこにこれだけの涙があったのかと思うほどの泣き虫。
そんな人柄から、カープの若手に慕われたのでしょう。

先日の5日、黒田博樹投手の引退会見のあとでも、テレビの中継でさっそくやってました。

「200勝のかかった試合を見に行ったんですがね…」と語りはじめるやいなや、もう顔がくしゃくしゃ。

「そのことを知った黒田投手が、わざわざグラブを贈ってくれたんですよ…」と。

椅子に掛けての出演だったので、カープが初優勝したときに歓びのコメントを取材されていた初代監督の石本秀一さんのお姿を思い出したりして。

病気をされて療養しはじめてから長くお目にかかっていなかったので、ひさしぶりのお姿が懐かしくて携帯を鳴らしてみました。

すると元気そうな声で、「相変わらず忙しいんよ。明日(優勝パレードの日です)は、駅前のホテルで講演頼まれとるんよ」と。

「来週の火曜日なら…」ということで、ひさびさに昨日お会いすることになったのです。

呉駅近くのホテルの和食のレストランにご招待いただいての会食。
せっかくなので雑談を録画してみたのですが、貴重な資料ともなりそうなお話や、ちょっと危ない発言もあったりで、埋もらせてしまうのはもったいなく、ご本人の了解をいただいてYouTubeにアップすることにしました。

だらだら長話のほぼノーカット。
まずは第1回「長谷川良平の永久欠番秘話」をお送りいたします。


続編も随時、公開していく予定です。
お楽しみに。

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