2017年5月8日月曜日

空振りに終わった苦肉のスタメン

5月7日の試合
広島 000000000-0
阪神 0020301X-6

勝 能見1勝2敗 負 九里2勝3敗 


先発の九里が6回もたずに5失点で降板。
いよいよ先発陣が総崩れの様相を呈して来た。

4回に先制された2失点は、またしても先頭打者への四球がきっかけとなった。
これでもかこれでもかのカープ投手の“四球失点だ”。

四球=失点=敗戦

が、いまはもうカープの方程式と化した感すらある。

打線も元気なく、今季4度目の0封負け。

これでカープは対タイガース戦3連敗。
同一カード3連敗は、2年ぶりのことで、昨季は一度もなかった。

3連敗も、今季すでに2度目。
ぼちぼち嫌な記録が顔をのぞかせはじめた。

                       *

前の試合で破綻したオーダーをテコ入れして、この試合では上のような先発オーダーを組んだ。

打撃は好調ながらセカンドで痛恨のエラーをした西川がはずれ、かわりに安部が二塁にまわった。
レフトには「練習で好調だった」という堂林。
「使ってみたかった」という緒方監督の“親心起用”で今季初スタメンとなった。

空いた三塁には、こちらも初スタメンのペーニャ。
一塁はにベテランの新井がもどって5番に入った。

この苦肉ともいえるオーダーの「結果が問われるシーン」が初回からやってきた。

1番田中がタイガース先発の能見から、レフトへ流し打ってのワザありのヒットで出塁。
2番打者だから2番目にはまわってくるわけだが、堂林にいきなり真価が問われる場面が用意された。

ここは送りバントかと思ったが、首脳陣は強攻策を採った。
練習で好調だった堂林に賭けて、いっきにチャンスの拡大をねらったということだろうか。

しかし堂林は期待に応えられず、あえなく空振りの三振。
ワンバウンドの、いわゆる“クソボール”に釣られて手を出してしまった。

結果を求めすぎ、ヒットをほしがりすぎてのスイングだったのは明らかだった。
ついでに書いておくと、この日の成績は4打数0安打3三振。緒方監督の期待に応えることはできなかった。

ということで2番堂林の起用は、三振。

どうみても堂林は2番タイプではないと思うので、できることなら7番あたりで気楽に打たせてやってほしかったのだが…。

                       *

せっかくだから、このメンバーだったらどのように打順を組むか。
極私的先発オーダーを考えてみた。

 1番 遊撃 田中
 2番 中堅 丸
 3番 右翼 鈴木
 4番 一塁 新井
 5番 二塁 安部
 6番 三塁 ペーニャ
 7番 左翼 堂林
 8番 捕手 會澤
 9番 投手 九里

丸の2番は消去法。かつて2番を打っていた経験値に期待してのものだ。

彼を3番から2番にしたため、そのまま打順を前倒した。
それで新井が4番目にもどった。

これはいきがかりでの結果だが、前試合で歯止めなき大逆転負けして“チュン太郎”になってしまった翌日でもあるので、気合いを入れる意味からもベテランの4番復帰は悪くはないと思う。

ペーニャは6番。
なんといっても初スタメンだ。これも「お気楽に」という配慮だ。

読めない選手を入れて打線のつながりを切りたくない、ということもってあって5番は好調の安部。能見には相性がよくないようだが…。

                        *

さて、試合のほうは堂林の打席で田中が二盗した。

ここから3番の丸、4番鈴木が連続四球で1アウト満塁となって、4試合ぶりに先発出場の5番新井に打順がまわってきた。

……。

しかし新井も、あえなく空振りの三振。
堂林と同じく、フォークがワンバウンドした“くそボール”を振っていた。

あの打席、初球は打ち頃の絶好球だったように見えた。
それを見逃したのに、彼の“迷い”のようなものを感じた。
勝負勘が鈍っているようにも見えた。

解説のK氏もいっていたが、新井は少し休ませ過ぎかもしれない。
まだ終盤どころか夏場にもなっていない。
まだ「疲れがたまる」時期でもないだろう。

グラウンドを離れ過ぎては、勝負勘が鈍って当然だ。
一度調子を落としてしまったら、それをもどすには休んだ時間の何倍も要することになるだろう。

“長期休養”の弊害が心配だ。

さて、5番のペーニャにもチャンスはまわってきた。
6回表、ノーアウト一二塁の好機。

そのペーニャも初球の難しいボールに手を出してセカンドへの凡フライの結果に終わった。

苦肉のスタメンだったが、結果的にはキーマン3人は3者三振。残念ながら機能することはなかった。

菊池の不在から生まれた、オーダーのヒビ。
これを修復しようとしているうちに、すべてが後手にまわりはじめたようにみえる。

いまのカープに残念ながら『2番セカンド菊池』にかわる選手はいない。

ついこの前までは、だれが抜けても、どの選手がベンチを暖めても、かわりがいくらでも現れる層の厚さに感心していたが、それはチームに勢いがあってこそのことだった。

ひとたびそれがしぼんでしまえば、厳しい現実が顔をのぞかせてきた。

菊池はつぎの試合からは復帰するらしいが、投手陣の弱体化もあり、しばらくは我慢の試合がつづきそうだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿