3月31日の試合
阪神 203201002-10
広島 010003110-6
勝 メッセンジャー1勝
負 ジョンソン1敗
本塁打 新井1号 福留1号
2017シーズン最初のカープのスタメンは、上のようなものだった。
たった1日の、ある日のメンバー表といってしまえばそれまでだが、開幕戦ということでここには首脳陣の今シーズンの戦い方が端的にあらわれているだろうし、今年のカープのチーム事情も背後に読み取れるはずだ。
ちなみに去年の開幕スタメンは下のようなものだった。
こうして見ると、かなりメンツは変わっている。
4番サードのルナが消えて新井にかわり、サードには安部が入った。
レフトには5番で松山、ライトは下水流から鈴木になっている。
しかし、このスタメンは昨年のペナントレースの戦いのなかで固まって行ったオーダーとほぼ同じ。
つまり去年の「強かったカープ」のオーダーで開幕にのぞんだともいえるだろう。
もともと4番打者が不在だったために前年は中日ドラゴンズを戦力外となったルナを獲得した。
つまりこの補強は急場しのぎだったわけで、ケガがなくてもシーズンを通してルナがここに座っているはずもなかった。
その席を新井がシーズン中に実力で奪取して、この開幕オーダーにつながった。
しかしその新井にしても、シーズン終盤はエルドレッドや松山と併用されての4番だった。
首脳陣が長いペナントレースを考慮して、ベテランを休ませながら使った手綱さばきは買えるが、逆に言えばベイスターズの筒香のような盤石な4番がいなかったことの証左でもあった。
その打線の中軸の中軸を任せられる選手がペナントレースがはじまるまでに用意できなかったわけで、強力打線の唯一ともいえる泣き所は解消されなかった。
手なりで組んだオーダーではあるが根本的な問題は残ったわけで、また序盤はやりくりしながら手探りで打線を組んでいかなければならないという事情は去年と変わることがなさそうだ。
そうしてみると、あえて補強に動かなかったフロントの怠慢はどうだったのだろうか、という不満も頭をもたげる。
阪神が積極的に補強した新顔の糸井がクリンナップを占めて、3安打3打点でチームの勝利を手繰り寄せたのを目の当たりにすれば、その思いはなおさら募った。
去年の終盤は4番の新井がベンチに入る試合は、スペアとして松山、あるいはエルドレッドが代役をつとめるというスタイルだった。
しかし今年は、様相が違ってきそうだ。
新井が4番を抜けた場合、5番バッターが繰り上がってくるのではないだろうか。
そしてそれは松山ではなく、最終的には鈴木になりそうだ。
彼はまだ4番には早いという意見もあるだろう。
また、それが正論にも思える。
しかし、消去法で見ていけば、そうならざるを得ないのではないだろうか。
きのうの3安打猛打賞のアッパレぶりに、その予兆を感じてもなんの不思議もないだろう。
もちろん鈴木が昨年の好調を維持し、このまま順調に成長してという但し書き付きではあるが…。
「今年は新井さんから4番の座を奪う」と、松山が豪語しているらしいので、その気概には期待したいが、それはたぶん現実のことにはならないだろう。
また、そうなってはカープの戦いは苦しい。
「松山やエルドレッドがリザーブにいるカープ」
これが収まりがいいように思うし、敵からすれば嫌だろう。
その意味ではオープン戦でチャンスをもらいながら、それをものにできなかった堂林には相変わらず物足りなさが残ったし歯がゆい思いがした。
と同時に、首脳陣がもし彼に期待するのであれば開幕からレフトで堂林を使ってほしかった、というのが1ファンとしての偽らざる気持ちだ。
「今年は堂林で行く!」
そんな強力なメッセージをファンとしては開幕のゲームで聞きたかったし、それがチームのさらなる飛躍への雄叫びになったであろうから。
ただ、なんとなくペナントレースに入ってしまった。
カープの外国人投手として初めて2年連続で開幕投手を務めたジョンソン。
もちろん彼を中心にした投手陣で今季を戦うということだが、その初っ端から彼がキレてしまうようなゲームにしてしまったところに、前途の多難を見た。
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