4月11日の試合
広島 000006300-9
巨人 001023000-6
巨人 001023000-6
勝 中田1勝 負 森福2敗 S 今村
本塁打 菊池1号 中井2号
まさかこんなに早く、その日が訪れるとは思わなかった。
シーズン開幕当初に予想したように、鈴木がさっそく4番に座った。
「まだ荷が重いかな?」
なーんて、ババアでもないのに老婆心をのぞかせてしまったが、新4番の重圧に圧し潰されることもなく、鈴木のお坊っちゃまは3安打2打点のご活躍。
案ずるよりは西川やすしで、立派に元服された。
これで若干23才の、若き4番打者の誕生だ。
球界でもっとも若い4番バッターといえば、元近鉄バファローズの土井正博の19才だったと記憶するが、その彼が打撃コーチとして中日ベンチで苦虫を噛み潰したような顔をしていたのが記憶にあたらしい。
それはさておき、鈴木のおぼっちゃま。
いまのところ新井爺やの代役で、このままここに座りつづけることはないだろし、きょうにもオーダーは元にもどるはずだが、とりあえずは代替わりはノープロブレム、それが確認できたことは収穫だっただろう。
✲
ところで試合の方はどうだったか。
シーズンのラストスパートでは、しのぎを削ることになるであろう両雄の初手合わせ。
その暫定首位攻防戦は、ボクシングでいえばハードパンチャー同士の壮絶な打ち合いだった。
はじめは様子見のジャブの応酬といったところ。
巨人がややポイントをかせいでいたが、中盤は首位を争うチームらしい意地の殴り合いになった。
カープは5回まで5安打無得点と、ほぼ完璧に抑えられていた菅野を6回に一気に攻略。
「菅野じゃ、物足りないですがの」(シャレのつもりです)
といわんばかりに、打者一巡+一人の猛攻で一挙6点をあげた。
起点となったのは、新4番の鈴木坊っちゃまだった。
この回のトップバッターでレフト前にヒットで出ると、松山が四球を選んでノーアウト一、二塁。
このチャンスにエルドレッドが三振に倒れたのは想定内。
つづく安部の一塁ゴロを巨人の阿部が“アベ友”よろしくフィルダースチョイスしたのは想定外で、これで鈴木が帰ってまず1点。
ここで「いつもは4番ですよ」の新井が石原の代打で登場し、サードゴロに倒れて2つ目のアウトを進呈したのはご愛嬌。
ベンチは一気に攻勢をかけて、先発野村の打席で代打に小窪キャプテンを送れば、べべん、べん、その小窪が外角低めのストレートをうまくライトに運んで2点タイムリー三塁打どわぁ〜。
さらに打順トップにもどって田中が四球を選ぶと、巨人はたまらずエース菅野に替えて、よく知らない谷岡に。
ここで2番の菊池がセンターに運んでさらに1点。
次打者丸が四球で出ると、この回2度目の打席となった鈴木のおぼっちゃまがセンターを破るタイムリー二塁打で2点追加。
お坊っちゃまは、しっかり4番の仕事をしてくれたのでありました、べべん、べん。
ここで松山にかわった堂林が四球で出て、ふたたび満塁となったものの、エルドレッドがお約束の三振をして、ようやくカープの攻撃が終わったのでありました。
これでカープが6対3と大逆転。
ところがどっこい、その裏に野村投手をリリーフしたヘーゲンスが大乱調。
1アウトもとれないままで3失点。無限大というか、記録にならない防御率をひっさげたまま降板する体たらくで、たちまち同点とされてしまった。
まさかそんな展開になろうとは思ってもみ中田投手(お汲みください)、あわただしくマウンドに行くはめになったものの、べべん、べん、見事な火消しでピンチを切り抜けた。
するとその好投に報いんと、ふたたび小窪キャプテンが執念のタイムリー、そして巨人にはめっぽう強い小兵の菊池兄ぃが2ランホームランをぶっぱなして、カープはあっという間に3点追加して、ふたたび3点のリード。
これがフィニッシュパンチとなって、巨人を見事にマットに沈めたのでありました。
それにしても、カープは強い!
いっこうに調子があがらないクローザーの中崎にかわって、きのうは今村が最終回のマウンドにあがったが、こちらもノープロブレム。
前の回を投げた薮田もバッチリで、巨人ベンチは菅野を立てての敗戦のショックばかりか、カープの選手層の厚さをまざまざと見せつけられることになったのでありました。
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ところで場面は5回のカープの攻撃にもどる。
あのときスコアボードに5番松山の代打に出た堂林の名が映し出されて、丸、鈴木、堂林のクリンナップがビジュアルとして実現した。
ある意味、近未来の期待のクリンナップともいえるオーダーでもあったけで、いちファンとしては心躍ったことを、ここに明記しておかねばならないだろう。
そして、九里亜蓮の好投につづいた中田廉の勝利(シャレも入ってます)。
故障して一度はどん底に落ちた彼に真の復活のときが訪れたことを、ともに歓びたい。
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